経営者応援ブログ

売れる商品をつくるにはどうしたら良いのか「ヒット商品を生み出すアイデアの秘訣」

こんにちは。東京都よろず支援拠点 コーディネーターの熱田有美です。

「売れる商品を作りたい」「でもなかなかアイデアが出てこない」という声があります。

残念ながら、商品開発には絶対的な正解がありません。

ものが溢れる時代、お客様のニーズは多様化しています。こうした中でも、お客様の期待を超える商品・サービスを提供し、顧客満足度を高めていくことが求められています。

今回は、新しい商品・サービスを検討している方に、商品開発のアイデアを見つけるためのヒントをお伝えできればと思います。

1.過去の商品開発

前提知識として、過去の商品開発について見ていきます。

まずは、高度経済成長期。モノをつくれば売れる時代でした。いわゆる大量生産・大量消費の時代です。この時代の商品開発は、プロダクトアウトです。プロダクトアウトは、作り手が良いと思った商品を作って売る、という考え方です。まだまだ世の中にはモノがない時代でしたので、このやり方で売れていました。

次は、バブル経済崩壊後。不況でモノが売れなくなった時代です。ここでは会社が自分視点でつくった商品では売れませんでした。この時代の商品開発は、マーケットインと言われます。お客様の声を聞いて、それを商品開発する、という考え方です。

マーケットインとプロダクトアウトは、どちらが優れてどちらが劣ってというものではありません。

マーケットインのメリットは、お客さんの意向にあわせるため、一定の需要の確保が期待できます。つまり「失敗しにくい」商品ができます。一方、デメリットとして、顧客が望むものを作るため、新しいものが生まれにくくなります。

一方、プロダクトアウトのメリットは、自社の強みや技術がうまく商品開発と結びつくことで、画期的な製品やサービスが生み出されることがあります。新しい商品を市場に送り出すことができれば、高い収益も獲得できます。2000年以降にアップル社が大ヒットさせた「iPod」や「iPhone」、これは典型的なプロダクトアウトです。

ただ、皆さんは、これらの商品が世の中に出る前に、こうした画期的なアイデアを思いつきますか。

難しいですよね。ここから学べるのは、「消費者みんなが、明確に欲しいものを理解しているわけではない」ということです。言葉になっていないけれども、潜在的に抱えているお客様の悩みや不満、これを解決する商品・サービスを形にできれば、大きな利益を獲得できます。ただし、新しい価値を伝える必要があるので、マーケティングコストが大きくなりがちです。

2.マーケットインとプロダクトアウトの融合

これからの時代は何を目指すべきか。それは、「マーケットインとプロダクトアウトの融合」です。どちらか一方に偏るのではなく、両方を意識した戦略を考えることが大切です。「自分の技術を磨いて、自分がいいと思うものを作る」、「お客様が潜在的に抱えている課題を探す」、両方の視点を取り入れて、行ったり来たりしながら、試行錯誤することが重要になります。

3.商品開発のヒント

では、商品開発を検討する際は、まず何に気をつけたら良いのでしょうか。ポイントを2つお伝えします。

(1)市場・顧客を観察する

まずは身近なところに目を向けましょう。身近な人や得意先が困っていること、必要とされることの中に、自社の技術を活かせそうなことを探してみましょう。ただし、お客様に聞いたことを、よく検討せずに、そのままやることは避けましょう。表面的なことではなく、「どうしてこういうことを言ったんだろう」、「なんでこういう行動をするんだろう」など、言葉の意図を深堀して考えることを心がけましょう。その中で、自社の商品・サービスで解決できないか、ということを考えます。

(2)自分の得意分野を活かす

人材・もの・お金・情報に制約がある中では、ぜひ自社の得意分野で勝負しましょう。このためには、まず自社の強みをしっかり把握する必要があります。お客様の目線で自社が選ばれる理由、競合他社と比較して優れている分野などは、会社の強みと言えます。お客様や関係者の方にヒアリングしてみるのも一手です。

まずは、市場・顧客の観察、自社の得意分野・できることをあつめて、行ったり来たりしながら試行錯誤してみましょう。

4.アイデア出しの秘訣はインプットから

アウトプットするには、インプットが大切です。

商品開発のヒントは、身の回りにたくさん転がっています。自分の感性に触れる商品や、自分の業界で流行っている商品、行列になっているお店などを見つけたら、「なんでこうなってるんだろう」ということを考えてメモしておくことをおすすめします。こうした情報に日々触れていくことで、それらが蓄積し、アイデアのヒントが浮かびやすくなります。

ご自身の業界はもちろん、異業種からヒントを得られることもあるので、ぜひ気になった業界も調べてみてください。アンテナを張っていれば、必ずアイデアの種は見つかります。

5.まとめ

いかがでしたか。今回は商品開発の出発点として、アイデア出しについてお話しました。「新規事業にチャレンジしたい」「新しい商品・サービスをつくりたい」など、経営に関するお悩みがございましたら、東京都よろず支援拠点までお気軽にご相談ください。

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