東京都よろず支援事例 2019 case01

東京都よろず支援事例 2019 case01

深刻な資金繰り悪化からの経営改善

抱えていた課題

資金繰りの悪化による会社存続の危機からの回復
●独立後、地道に築いてきたネットワークを基に着実に一歩一歩成長してきた。
●しかし、元来のサービス精神や成長意欲から、財務面の計数管理に緻密さを欠き、無頓着な経費支出により資金繰りを悪化させていた。
●さらに、利益率や支払いサイトなどを注視していない上、事業における手戻りやクレームの発生が重なり資金繰りに窮し会社存続の危機に陥った。
(上部の画像:カーエアコンガス充填サービス用の設備)

髙坂コーディネーターが 行ったこと

現状把握、打開策の検討と実施支援
●状況の悪化に伴い、急速に資金繰りが悪化し、中野様も状況を整理しきれなくなっていた。
●そこで、まず中野様と一つひとつ丁寧に状況を整理し直すことにした。
●中野様が落ち着きを取り戻すにつれ、“気づき”が生まれ、可能な打開策について列挙し優先順位を設定するようアドバイスした。
●その結果、中野様自ら改善計画を描き、実施に向けて強い意志で実行された。
●一方で、手付かず状態の計数管理については週次で資金繰り表を作成するよう支援。
●業務内容によって利益率の違いがあることが判明した。
●また、支払いサイトの長い仕入先へ発注比重をシフトすることを提案した。

成果

資金繰りの改善と新規サービスへの展開
●“止血策”として、返済猶予(リスケジュール)に最優先で取組み金融機関から承認を得た。
●可能な限り支払サイト上、有利な仕入先にシフトさせた。
●現金売上が見込め、利益率の高い新サービスとしてエアコンガス(冷却媒)の補充サービスを開始した。
●以上の結果、経常収支で赤字であったが3か月で資金繰りは黒字に転じた。
(上部の画像:店舗兼事務所。点検、修理も店内、店前で実施可能)


◆支援のポイント◆

計数による現状把握と経営者の気づき
●資金繰り表など計数管理を中野様ご自身に行っていただくことで、客観性のある現状把握に役立った。
●打開策は中野様ご自身の気づきや判断に基づき実施された。

相談者様の声

資金繰り悪化は、急速に表面に出てくるものだと実感しました。資金繰りの仕組みを理解し、資金繰り表に落とし込むことで原因が見えやすくなり、今後の方向性を模索する上でのヒントとなりました。髙坂さんの支援で安心感が生まれ、今後の成長に向け前向きに気持ちを切り替えられました。


株式会社Duty Enterprise 代表取締役 中野 義治 様

2014年創業。経営者である中野氏は、元々中古車販売会社の社員として長年研鑽を積んできた。蓄積した経験やノウハウ、人的ネットワークを基に一念発起し独立。現在は、中古車販売の他にも自動車部品販売、自動車点検・修理も業務に取り入れている。
〒192-0043 東京都八王子市暁町2-6-3-101
https://www.dutyent.com

髙坂コーディネーターのコメント

中野様は、元来誠実な人柄で、前向きであり、「正確・迅速・機動力」を強みとしています。相談にいらした当初は、資金繰りの急速な悪化で少し状況が見えなくなっていました。しかし、一つひとつ丁寧に現状を把握し数値で考えることで落ち着きをとり戻され、視野が広がり自らの気づきに繋がったと思います。


髙坂コーディネータープロフィール ▶︎


◀︎ 東京都よろず支援事例集にもどる