東京都よろず支援事例 2019 case07

東京都よろず支援事例 2019 case07

経営革新計画で戦略を見える化し、産学官金連携を強化。
東京都大型助成金も獲得

抱えていた課題

●長年培ってきた機械製造の技術を介護福祉・スポーツ関連器具の開発に活用すべく、障がい者向けボウリング投球機やカヌースラローム競技用のポールの開発に成功。
●現在、日本人アスリートの体型に合う国産アーチェリー復活に向け「プロジェクト桜」を進行中であるが、開発に多額の資金を要するため資金調達力を高める必要に迫られていた。
(上部画像:車いす取付用ボウリング投球機)

戸田コーディネーターが行ったこと

●同社の取組みが、単に売り手よし、買い手よしの営利事業に留まらず、日本人アスリートの体型に合う国産アーチェリーの開発・提供を通じて国威を高めるという三方よしの事業であることを重視。
●今後、プロジェクトを成功させるためには産学官金連携を一層強化する必要があると判断。経営革新計画を策定し東京都の承認を取得することを提案。
さらに、それをフックにして東京都の大型助成金を狙うことを助言した。
(上部画像:カヌーをアスリート体感できるライドシュミレーター)

成果

●よろず支援拠点において経営革新計画のブラッシュアップを集中的に行い、着手から2カ月以内で東京都の承認を取得することに成功した。
●同計画の承認により、日本政策金融公庫の低利融資制度や中小企業信用保険法の特例を利用する権利を得た。
●また、国産アーチェリーを開発する過程で生まれる新たな技術や製品に関して複数の特許を申請する際に、特許関係料金の減免を受けられる権利を得た。
●さらに、開発計画の意義を高めたことにより、東京都の「次世代イノベーション創出プロジェクト2020助成事業」に採択され、多額の助成金を受けられることになった。
(上部画像:国産アーチェリー復活目指し、ハンドルとリムを開発中)


◆支援のポイント◆

技術的な課題とその解決方法をわかりやすくすること、開発チームの役割分担を明らかにすること、市場の大きさと獲得見込シェアを根拠立てて説明すること等を助言した。

相談者様の声

ものづくりには自信がありましたが、弊社のような小規模企業は資金力が乏しいため、ゴールが見えてきても開発を加速することが困難でした。戸田さんの助言で経営革新計画をまとめたことにより、東京都と金融機関の協力が得やすくなり、開発を加速することが可能になりました。

株式会社西川精機製作所 代表取締役 西川 喜久 様
めっき用機械・器具、工作機械による金属並びに樹脂の切削・板金・溶接・組立加工等を幅広く請け負うものづくりのスペシャリスト。BtoB市場を主体としてきたが、今後は介護福祉・スポーツ分野関連機器の研究開発型企業への転換を目指す。
〒132-0021 東京都江戸川区中央1-16-23
Tel.03-3674-3232
https://nishikawa-seiki.co.jp 

戸田コーディネーターのコメント

「戦略は私の頭の中にある」と言う経営者の方が多いのですが、社員や協力会社、金融機関の方々が社長の頭脳を覗いて戦略を共有することは困難です。見えない神輿は担げません。西川様のように戦略を計画書で可視化し、周囲が担ぎたくなる神輿を作ることが大切です。


戸田コーディネータープロフィール ▶︎


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