経営者応援ブログ

「生活習慣の変化」からビジネスチャンスを考えましょう

こんにちは、東京都よろず支援拠点コーディネーターの和田寿郎です。

事業者の皆さんは、コロナ禍に直面してそれぞれの業界で大変なご苦労をされてこられたことと思います。特に飲食業、観光業、イベント関連などの事業者さんでは一時、売上高がまったく無くなったということも起きました。感染防止のための「新しい生活様式」の奨励が背景にあったわけですが、その結果として消費者さんのなかに「生活習慣(ライフスタイル)の変化」が生まれて、それが次のビジネスチャンスにつながるのではないか、という兆しも現れています。事業者さんから伺ったヒントになりそうな事例をご紹介します。

最初はフードデリバリーサービスです。飲食店の営業時間短縮などで利用者が増加し、市場規模は2019年から2021年に190%拡大したとの統計があります。お会いしたのは個人事業者さんでUber Eatsと出前館の配達パートナーとして最盛期には月に100万円以上の収入があったそうです。その経験からフードデリバリーサービスに関連した新しいビジネスを立ち上げようとされています。この事業者さんは、コロナ禍によってデリバリー経験の無かった消費者さんがデリバリーによる家庭内での食事の楽しみ方を知った、という「生活習慣の変化」を感じ取っています。

2番目は葬儀会社さんです。葬儀は「三密」に意義があるイベントですが、「新しい生活様式」に照らせば避けるべきことになりました。葬儀の案内をしないことが失礼に当たらないことにもなりました。その結果、通夜の省略や家族葬などの葬儀の小規模化が起きました。この葬儀会社さんでは平均受注単価が2019年から2021年に18%下がりました。規模の大きい葬儀の受注を目指してきた葬儀業界はビジネスモデルの変革を求められました。この事業者さんは今後、「生活習慣の変化」が定着するとの判断から事業再構築補助金を活用して小規模化対応への業態転換を図ろうとしています。

3番目は製菓器具の製造会社さんです。在宅勤務で自由時間が増えたことから製菓に興味を持った消費者さんがネット通販で製菓器具を購入したため、この事業者さんに「特需」が起きました。ネット通販の事業者さんはパンの材料をサブスクで販売するなど、新しい楽しみを発見した消費者さんを会員にして取引を継続しています。しかし器具は耐久消費財ですので需要が一巡すると売上は下がり始めました。「生活習慣の変化」をとらえた次の戦略が必要になっています。

コロナ禍が終息すればコロナ禍以前の売上高、利益に戻るのか、それとも「生活習慣の変化」によってマーケットは変わるのか、変わるとすれば事業者さんはどのようにビジネスチャンスをつかんでいくのか、このような議論をご一緒にさせていただきたいと思います。よろず支援拠点にご一報ください。

最後までお付き合い頂き⼤変有難うございます。
皆様方のご健闘を祈ります。

メルマガ登録

ご登録いただいたアドレス宛に、定期的にメールで情報をお届けします。

コーディネーターが交代で定期発信している「経営お役立ち情報」や、「ミニセミナー情報」等ご好評を頂いています。

東京都よろず支援拠点からの情報をタイムリーに受信したい方は、是非ご登録下さい。

Facebook

PAGE TOP