経営者応援ブログ

備えよう地震対策!!~従業員の命と事業を守るはじめの一歩~

こんにちは。東京都よろず支援拠点サブチーフコーディネーターの山中です。

このところ、地震発生が続いています。今こそ、自社の職員や家族の安全と安心を確保する準備を進めましょう!!
災害などの緊急事態が発生したときに、企業が損害を最小限に抑え、事業の継続や復旧を図るための計画をBCP(Business continuity planning/事業継続計画)といいます。
大地震の危機が差し迫ったとされる現状で、まずするべきことは、BCPの中でも重要な項目である従業員の命を守る次の3つの重要な事項です。

① 会社勤務時の従業員の安全の確保のための避難場所・避難所、避難方法の確認
② そして、在宅時の安全確保として、自宅での避難場所・避難所、避難方法の確認
③ 会社と従業員、そして従業員と家族との安否確認

今回は、上記3つに重点をおき、「事業継続計画(BCP)」については、また別の機会にご紹介いたします。

1.避難場所等について

上記①と②の避難場所等については、各市町村のHPに掲載されていますので、会社および従業員の皆様の居住地の区市町村のHPより情報を得ることができます。
例えば、私ども東京都よろず支援拠点(新橋事務所)の所在する港区の例を見てみましょう。

<ハザードマップ(港区HPより抜粋)>

「大震災に見舞われたときの被害を低減するため、区において最悪の被害を及ぼす状況を想定し、「津波ハザードマップ」、「液状化マップ」、「揺れやすさマップ」、「浸水ハザードマップ」を作成しました。これらのハザードマップを活用し、日ごろから災害への備えを行ってください。各ハザードマップは、各地区総合支所の協働推進課及び下記担当窓口で配布しています。」
このように、ハザードマップ、防災地図、各地区防災マップ等の各種防災マップは各区市町村のHPに掲載されており、窓口でも入手できます。
このマップを参照することで、会社の住所地や従業員の居住地の各種防災マップを備えましょう。
事業者としては、事業所及び各従業員の居住地の各種マップを集めたファイルを作り、会社用、社長の自宅保存用とします。
そして、従業員向けには各自が自身の居住地の防災マップの資料を印刷し、事務所での保管用と家庭での保管用を作成しておけば、会社および従業員全員の安全の確保の準備となります。

2.地震発生時の避難準備について

次に、震災発生時の避難についての準備が必要です。
東京都では、東京都震災対策条例に基づき、震災時に火災の延焼による危険から避難する場所として「広域避難場所」を指定しています。
また、万が一火災が発生しても、地区内に大規模な延焼火災の恐れがなく、広域的な避難を行う必要がない区域として「地区内残留地区」の指定も行われています。

① 広域避難場所とは、
震災時、火災の延焼による危険から避難する場所として、所在・居住地の役所HPの地図に明示されていますので、日ごろから場所や避難経路などを確認しておきましょう。

② 地区内残留地区とは、
この地域は、震災時、火災の延焼の危険性が少なく、広域避難場所に避難する必要がない地区として指定されています。この地区内での安全を確認して、残留することになります。ちなみに私ども東京都よろず支援拠点(新橋事務所)はこの地区内残留地区に該当しています。

③ 帰宅困難者一時受入れ場所:
災害時に、帰宅が困難となった場合には、帰宅が可能になるまで待機する場所がない帰宅困難者を一時的に受け入れる場所として、「帰宅困難者一時受け入れ場所」がどこにあるのかを確認することも重要です。特に、災害時には無理に帰宅することが危険な場合が多いので、一時受け入れ場所を予め確認し、会社内で共有しておく必要がありますので、所在地の役所のHPを参照ください。港区のHPでは次のように記載されています。

<帰宅困難者への港区一時滞在施設(港区HPより抜粋)>
「一時滞在施設とは、交通機関が遮断され、自宅等に帰れなくなった帰宅困難者を一時的に受け入れる施設です。帰宅困難となった場合は、緊急車両の妨げや群衆なだれ等による二次災害を防ぐため、むやみに移動や帰宅をせず、一時滞在施設等をご利用ください。

【利用される時の注意事項】
• 受入可能な施設に避難をお願いします。
• 一時滞在施設の開設には時間を要しますので、ご了承ください。
• 避難する際は道路等の状況をよく確認し、安全に十分配慮し、自己責任で避難をしてください。」

3.避難について

各行政機関では、大地震発生後の家屋の倒壊や火災等により、自宅で生活を続けることができない場合を除いて、災害時は自宅で生活を続ける「在宅避難」を勧めています
自宅で生活できない場合には、各避難所(避難場所)では、自主的に行動して協力しあいましょう。

図は筆者編集:(図の引用元「港区防災地図」)
https://www.city.minato.tokyo.jp/bousai/bosai-anzen/bosai/daishinsai/b-map/documents/bousaitizunihonngo.pdf

4.家族間での安否確認の方法

 大規模震災時には、一斉に携帯電話が使われるため、通話やメール送信が連絡できなく恐れがあります。そこで家族間での安否確認の方法として、「NTT災害伝言ダイヤル」や「災害伝言板」が用意されています。詳しくは下記のNTT東日本のHPを参照ください。
https://www.ntt-east.co.jp/saigai

図は筆者編集:(図の引用元「港区防災地図」)
https://www.city.minato.tokyo.jp/bousai/bosai-anzen/bosai/daishinsai/b-map/documents/bousaitizunihonngo.pdf

5.平時に準備すべき家庭での防災対策

① 防災について家族間で話し合い、避難先等を確認する
② 家具の転倒防止対策
③ ガラス等の飛散防止フィルム
④ 頭を守るヘルメットの設置
⑤ 最低での1人7日分の保存食や飲料水の確保
⑥ 簡易トイレ(人数×7日分)の確保
などが重要とされています。確認して、不足しているものがあれば、早めに準備しましょう!!
なお、事業所での防災対策としての「事業継続計画(BCP)」の策定と徹底については、別の機会に改めてご紹介します。

以上

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