経営者応援ブログ

資金繰りの悩みは原因を正しく捉え、資金調達や改善に向け資金繰り表で対応しましょう

資金繰り表

こんにちは。東京都よろず支援拠点 コーディネーターの和田寿郎です。

資金繰りは企業経営の基本ですが、いつの時代にも経営者にとって、つきない悩みとなっています。資金が不足する場合、原因となるのは運転資金の不足、赤字の継続、その両方と考えられます。まずは原因がどこにあるのかを正しくつかんで、適切に対処していきましょう。

運転資金と調達方法

いろいろな業種で取引の資金を受取るより先に支払いが先行することがあります。創業では当初の数ヵ月は売上が無く、経費の支払いのみということもあります。例えば以下のようなケースです。

この資金不足をカバーするのが運転資金です。手元の資金で対応できないときは金融機関から借入れることになります。運転資金は常時必要ですが、これを長期融資で調達し、毎月返済していくといずれ不足して、再び借入となります。借入金の残高は変わらなくても借入金の件数が増えると毎月の返済額が増えて、資金繰りを圧迫するということもあります。

できれば取引契約などにもとづいて、回収期日まで返済不要の短期融資で対応したいのですが、金融機関との取引実績や信用が必要になります。

赤字での資金不足への対応

事業の赤字が続くと手元の資金が減少し、資金不足になります。その原因が外部環境にあるのか、内部環境にあるのか、双方にあるのか、まずはその見極めをすべきですが、なかなか当事者だけでは難しいことが多く、支援専門家の分析で「目から鱗」というケースが少なくありません。

次に経営改善で原因の解消に取組むことになります。外部環境の変化に対応できていないのか、あるいは売上高が不足しているのか、利益が不足しているのか、販管費が多すぎるのか、改善策はケースバイケースになります。

仮に追加融資が受けられたとしても、借入金の返済額は増加しますので、経営改善でキャッシュフローを増やさなければ、再び資金不足になります。もう一つの方法として、金融機関から返済猶予(リスケ)の承認を得て返済分を資金繰りに充てるということが考えられますが、これも経営改善とセットでないといつまでも返済猶予が続いて、新規融資が受けられない状態になってしまいます。

資金繰り表の作成・更新がとても大事

「黒字倒産」という言葉があるように業績が良くても資金が不足すれば倒産することがあります。企業経営で絶対に注意すべきは資金繰りです。売上高や利益を追求する前に向こう1年間の資金繰り表を作成し、毎月更新してください。

ところが、資金繰り表を作成したことがない、作成の仕方が分からないという経営者が少なくありません。まもなく資金ショートしそうだ、という経営者が資金繰り表を作成していないこともあります。

企業経営に資格も検定もありませんが、少なくとも資金繰り表の作成はマスターしていただきたいと思います。それがリスク回避の基本になります。

東京都よろず支援拠点は資金繰りや経営改善はもちろん、創業から廃業までの経営課題の相談に乗っています。是非ご活用ください。

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