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個人事業主として創業 【命銭】の確保を目標に!

こんにちは。東京都よろず支援拠点コーディネーターの浅沼聡です。
今回は、個人事業主で創業する際の財務(と言っても難しい話ではありません)、【命銭の確保】についてです。

これは、過日、私がよろず支援拠点全国本部の中小企業アドバイザーである立石裕明さんからご教授いただいた言葉です。この言葉が多くの皆様に有益であると思いましたので、私が支援の実際を踏まえて感じていることをここでご紹介いたします。

会計では「利益」は、「売上」から「事業経費」を差し引いたものを指します。創業を計画する場合、損益分岐点売上高(損失もなく利益もない、いわゆる「トントン」の売上高)以上の売上を出すことが第一の課題となります。「利益がこれだけ計算できるから、創業してもやっていける」、創業する人は、創業計画書で損益分岐点売上高以上の売上をあげることの必要性につき十分理解されています。しかし、計算をここで終えては不十分です。第二の課題【命銭の確保】の検討が必要になります。

【命銭】は、個人として実社会を生きていくために必要となるお金のことをいい、具体的には以下の「生活費」です。
住宅ローン若しくは住宅賃借費、マイホームなら固定資産税・都市計画税です。その他、火災保険料、電気代、ガス代、水道代、インターネット利用費、携帯電話費、NHK受信料、食費、医療費、衣服費、美容・理容費、お子さんがいれば教育費、病気に備えた私的医療保険費、公的健康保険料・国民年金保険料 他借入金がある場合にはその元利金返済金など、多くの費用が挙げられます。

上記までを計算式にします。

【売上】-【事業経費】-【命銭】= 【個人としての利益】

創業するにあたっては【個人としての利益】がプラスであること、若しくは創業後近い将来にプラスになることが見込まれることが必要です。マイナスが続いてしまうということは、個人としての生活の困窮につながる恐れが高まり、事業の崩壊に直結します。
創業塾の講師を担当する機会も多いのですが、「事業経費」の検討に加え、「ご自身の命銭は実際に金額としていくらなのか」をないがしろにせず、じっくりと検証することを強く勧めています。
おまけで老後資金についてです。
完全に個人事業主となると(会社員との副業ではなくて、という意味です)日本の年金制度では「1号被保険者」扱いとなり、国民年金のみの加入となります(会社員の場合、2号被保険者で国民年金と厚生年金の加入です)。1号被保険者が受給するのは「老齢基礎年金」で、20歳から60歳まで40年間フルで保険料を納めた場合、受給額は、月額満額6.5万円、年額で約78万円です(この額は微減傾向です)。なお、厚生年金保険料を納めていた期間が1ヶ月以上あり、国民年金保険料を10年間納めていた人は、「老齢基礎年金」に加えて「老齢厚生年金」も受給できます。受給金額は人それぞれの納付状況により異なります。
「老齢基礎年金は65歳から年額78万円の受給」となると、将来の命銭確保にも漠然とした不安がよぎりますが、不安を払拭するには「予めの準備」しかありません。
予めの準備としては、「小規模企業共済」や「確定拠出年金(通称iDeco)への掛金拠出が現実的です。どちらも、「自分で創る自分への退職金」です。
小規模企業共済は月最高で7万円、iDecoは月最高で6.8万円、ふたつ合わせて月13.8万円、年約165万円の拠出が可能です。区切良く、月10万円、年間120万円、20年で2,400万円、自分で退職金を準備することができます。また、年間拠出額は「全額所得控除」することが税務上認められており、所得税によるキャッシュアウトを減額する効果もあります。是非とも活用したいところです。

そこで、ご提案です。
第二の課題であった【命銭】の中に、この「自分への退職金拠出」として、月10万円を上乗せしましょう。最初は、月2万円でも3万円でもいいです。拠出額はいつでも変額できます。事業がうまく軌道に乗ったら、満額の月13.8万円を拠出しましょう。
これで、将来の【命銭】の確保にも一定の目途を付けることができます。

東京都よろず支援拠点では、創業に関するご相談も承っております。いつでもお気軽にご相談ください。

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