こんにちは、東京都よろず支援拠点コーディネーターの松本典子です。
今回のブログでは、予想ができない事態に直面した時に私たちはどう考え、どう対応するべきなのか一緒に考えていきたいと思います。
■緊急時に影響を与える「正常性バイアス」「同調性バイアス」
新型コロナウィルス感染者が2019年12月初旬に報告されて、たった数ヶ月でパンデミックが世の中に広がりました。経営に大きな影響を与える環境変化(脅威)に直面する中で、「①事前に準備をしていた人」「②脅威に対応するためにすぐに動き出した人」「③しばらく様子をみる人」と大きく3つのパターンに分かれました。
実は、災害時における行動パターンとして、「③しばらく様子をみる人」が多いとも言われています。背景には災害時に働く「正常性バイアス」「同調性バイアス」という2つの心理があります。「正常性バイアス」とは、「これくらいなら、まだ大丈夫だろう」と少しの異常が起きても正常の範囲内だと判断する心の安定機能を指します。しかし、緊急事態には逃げ遅れるなど、更なる危険に巻き込まれる可能性が高くなります。「同調性バイアス」とは、「みんながまだ何もしていないから大丈夫だろう」と周囲と同じ行動を取ろうとする心理です。日常生活には協調性を高める行動に繋がりますが、緊急事態においてはこちらも逃げ遅れる原因となります。経営においては、緊急時対応が後手後手に回って、放置したままだと傷口が広がってしまうことも考えられます。まずは「正常性バイアス」「同調性バイアス」という2つの心理があることを知っておくだけでも、緊急時の行動の変化に繋がります。
■平常時からリスクに備える
コロナ禍において、多くの補助金・助成金の公募があります。事業内容などに合う場合はぜひ使っていただきたいと考え、東京都よろず支援拠点でもご相談いただく企業様に日々情報提供を行っています。しかし、多くの人に影響を及ぼす災害時では、給付金・補助金・助成金だけでは、全てをカバー仕切れないのも現状です。自分で自分をどうやって助けていくかも考えていく必要があります。コロナ禍でも手許資金を厚くしておいたことで数年は持ちそうだと平常時から備えていた、海外リゾート専門旅行会社を経営する社長様もいました。
東京都よろず支援拠点では、何度でも無料経営相談をお受けしています。一緒に未来を考えるお手伝いをさせていただければと思います。まずはホームページ右上の予約専用電話番号よりお気軽にご連絡ください。皆さまにお会いできるのを楽しみにしています。