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独立後の記帳は自力で大丈夫?失敗例から学ぶ経理ミスと望ましい記帳の進め方

こんにちは。東京都よろず支援拠点 コーディネーターの上條です。
今回は「記帳作業(経理の記録作業)を自力で行うべきかどうか」について個人的な考えを記載してみます。なお、正解のある話ではありませんので、一つの意見であるとご理解ください。

近頃はクラウド型の会計ソフトも普及して、リーズナブルに記帳を開始する環境が整っています。そうした会計ソフトに頼れば、自力で記帳をすることはできるでしょうか。

この問いに対し個人的な見解を申し上げると、

  • 経理作業の経験が無く、知識ゼロの状態から記帳作業を自力で行うのは容易でない
  • 経験や知識がない状況であれば、しかるべき支援を受けた方が良い

と考えております。

まずは失敗例から見ていきます。
よろず支援拠点におりますと、「(自力で記帳して)申告書まで作成したので、一度見て欲しい。」というご相談を受けることがあります。
そこで実際にお越しいただき、蓋を開けてみると、「それらしく登録はされているが、明らかに間違えている」というケースをよく目にします

現金が多額になっていたり、逆にマイナス表示になっていたり、などが誤りの一例です。
「税務署に書類を受け付けてもらえたから問題ないと思っていた。」と話される方もいますが、形式面でよほどの不備がない限り税務署には書類が受理され、内容のチェックは通常入りません。

以上のような記帳作業の誤りについて、実害が顕在化するのはどのようなタイミングでしょう。
例えば税務調査などで税額計算の誤りを指摘され、ペナルティを課される場合が考えられます。
ただ実際のところ、よろず支援拠点で多いお困りごとは、「正しい決算書ができないと融資の手続きは進められないと言われた」「金融機関に決算書を持っていくと門前払いにされてしまった」、というご相談です。

お金に関わる切実な問題ですので何とかしようと、帳簿の誤りを特定して修正していくことになるのですが、これは税理士でも苦労します。

特によろず支援拠点では1回1時間という時間制限もありますので、修正のアドバイスをしきれないということも少なくありません。間違いが当年以前に発生し累積していると、修正の難度はさらに上がります。

こうした事態に陥らないようにするためには、日頃から正しく記帳を行うということに尽きます。

では、どうすれば正しく記帳ができるでしょう。
正しい記帳には、簿記の知識が必要になります。ご自身で簿記を勉強する手もありますが、会計業務に携わった経験がない限り非常に苦労するのではないでしょうか。知らない外国語を学ぶ感覚や、素人がプログラミングにチャレンジする感覚に近いのかもしれません。

そこで是非ご利用いただきたいのが、青色申告会や商工会議所・商工会です。
これら支援機関は、個人事業主の方であれば、経理の知識がない方にも丁寧に記帳指導をしてくださいます。

会計業務に触れてこなかった方が正しく記帳をしようと思う場合こうした支援機関の助けを借りることで何とか進めていける、というのが個人的な印象です。

とはいえ、最近はAIが急速に進化を遂げています。領収書などの証憑をアップロードすれば、品質の高い帳簿が自動で完成する、という日は近いかもしれません。
本記事の執筆時点(2026年6月)でも、様々な会計ソフトがAI機能の実装に向け動いているというニュースを聞きます。大きな技術革新が起きていることは確かで、この辺りはご自身で情報を追いかけたり、会計業界にいる方に最新の情報を聞いてみると良いでしょう。

以上、自力での経理業務について述べてまいりました。独立後の記帳作業についてどうするか悩まれている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。皆様のよろず支援拠点のご利用もお待ちしております。

この記事を書いた人

上條紘輝

コーディネーター

上條紘輝 かみじょうひろき

[ 新橋事務所 ] 税理士 中小企業診断士

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